25歳〜28歳の転職は遅い?年齢別の転職入職率と20代の記録

転職の記録

25歳・27歳・28歳の転職は、統計の上では「遅い」側ではなく、いちばん動いている側です。

厚生労働省の雇用動向調査(令和6年)で年齢階級別の転職入職率を見ると、20歳以上の階級では男女とも25〜29歳がもっとも高く、男性15.1%、女性16.8%でした。30代に入ると下がりますが、ゼロに近づくわけではありません(数字と出所は次の見出しに置きます)。

この記事は、25〜28歳で「もう遅いのでは」「スキルがないから厳しいのでは」と検索した人に向けて書いています。求人サイトを開くのは、読み終えてからで間に合います。

私の場合、20代のうちに転職活動をして、書類も含めて二桁落ち、そのあと1社に決まりました。落ちている最中は「年齢のせいかもしれない」と何度も思いましたが、記録を見返すと、落ちた理由に年齢が書いてある行は1つもありませんでした。

25歳・27歳・28歳は遅いのか。年齢階級別の転職入職率で見る

まず言葉の確認です。転職入職率とは、その年に転職して入職した人の数を、常用労働者数(年齢階級別は6月末日時点)で割った割合です。「その年齢層の働く人のうち、どれくらいが転職で入社したか」を表す数字で、採用の通りやすさを直接示すものではありません。

厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」の図4-1(性、年齢階級別転職入職率、対象は常用労働者、2024年)の数字は次のとおりです(出所: 厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」転職入職者の状況)。

  • 19歳以下: 男性20.8% / 女性20.4%
  • 20〜24歳: 男性13.4% / 女性14.3%
  • 25〜29歳: 男性15.1% / 女性16.8%
  • 30〜34歳: 男性10.3% / 女性13.2%
  • 35〜39歳: 男性7.9% / 女性10.5%
  • 40〜44歳: 男性6.8% / 女性10.2%
  • 45〜49歳: 男性6.0% / 女性10.7%
  • 50〜54歳: 男性5.1% / 女性8.2%
  • 55〜59歳: 男性5.4% / 女性7.6%
  • 60〜64歳: 男性10.0% / 女性7.7%
  • 65歳以上: 男性10.1% / 女性6.5%

この表から読めることは3つあります。

  1. 25〜29歳は20〜24歳より高い — 新卒で入って数年たった人が、いちばん多く動いている層です。25歳も27歳も28歳も、この階級に入ります。
  2. 30〜34歳でも男性10.3%・女性13.2%ある — 20代後半より下がりますが、10人に1人の水準は残っています。「30歳を過ぎたら終わり」という数字にはなっていません。
  3. 下がり方がはっきりするのは35歳以降 — 男性は7.9%、女性は10.5%と、25〜29歳のおよそ5〜6割の水準に落ちます。

つまり、25〜28歳は「遅い」どころか、統計上はもっとも転職が起きている年齢です。ただし、この数字は「動いた人の割合」であって「応募した人の合格率」ではありません。あなたの1通の応募がどうなるかは、別の話です。

「遅い」と感じる正体は年齢ではなく、落ちた回数だった(私の場合)

私も、新卒で入ったコンサルティング会社から投資会社へ20代のうちに転職しましたが、決まるまでには書類も含めて二桁落ちています。上の表ではいちばん動いている層に入っていました。それでも活動の途中で「自分はもう遅いのではないか」と感じた時期があります。

いま振り返ると、その感覚が強くなったのは、年齢を重ねたタイミングではありませんでした。落ちた通知が続いたタイミングです。その繰り返しのなかで、「落ちる理由」を自分で説明できないまま、いちばん説明しやすい「年齢」に理由を寄せていたのだと思います。

この感覚から抜けられたのは、落ちた1件ごとに理由を書き出して、5つの箱に分けてからです。分け方は落ちた理由を、5つの箱に分けるに書きましたが、ここで大事なのは結果のほうです。私の記録では、落ちた理由はおおむね「そもそも応募先が合っていなかった(A箱)」と「書類で伝わっていなかった(B箱)」の2つに集中していて、年齢が理由に見える件はありませんでした。

年齢は変えられないので、「年齢のせい」と考えると打つ手がなくなり、「遅い」という感覚だけが残ります。応募先の選び方と書類の書き方は、次の1通から変えられます。私が「遅い」と感じなくなったのは、年齢が若返ったからではなく、変えられるものが見えたからでした。

20代で書類が通らなかったときに変えた1つ。「判断」を書く

「スキルがない」と自分で思っている人の書類には、共通した形があります。担当した業務が名詞で並んでいて、そこに本人の判断がない形です。私の通らなかった書類もそうでした。前職の職種は伏せるので、ここでは例で書きます。

通らなかった書き方(例)

受発注の処理、顧客からの問い合わせ対応、月次資料の作成を担当。

通りやすくなった書き方(例)

問い合わせの返答に平均2日かかっていた(状況)。担当者ごとに答えがぶれるのが原因と考え、個別対応をやめて回答例を先に作る方を選んだ(判断)。よくある質問30件の回答例を作り、共有した(行動)。返答は当日中が中心になった(結果)。

変えたのは「判断」の1行です。何が起きていて、なぜそのやり方を選び、何をして、どうなったか。この状況→判断→行動→結果の順番で書き直してから、私の場合は書類の通過が目に見えて変わりました。細かい書き方は通る書類と通らない書類の、たった1つの違いに書いています。

ここで言いたいのは、「スキルなし」と自分で思っている20代の多くは、スキルがないのではなく、判断を書いていないだけだということです。数字の実績がない仕事でも、「2つのやり方があって、こちらを選んだ」という判断は、たいてい1つはあります。

「スキルなし」と言われる側の応募先の選び方。A箱を減らす

書類を直しても通らないときは、書類の前に応募先がずれていることが多いです。私の記録でも、落ちた理由でいちばん多かったのはA箱、つまり「求める経験や条件が最初から違っていた」でした。A箱は書類を何度直しても減りません。応募先の選び方で減らします。

  1. 求人票の「必須」と「歓迎」を分けて読む — 同じ欄に並んでいても意味が違います。必須に書いてある経験が自分にないなら、その求人はA箱になる確率が高い、と私は判断しました。
  2. 必須条件に、自分の経験が1つは当たる求人を優先する — 「未経験歓迎」という言葉より、必須条件の1行に自分の経験が重なる求人のほうが、私の場合は先に進みました。
  3. 応募前に「なぜこの会社か」を1行だけ書く — 書けない求人は、面接で聞かれても答えられません。私はこの1行が書けない求人には応募しないと決めました。
  4. 落ちたら箱に入れてから次を選ぶ — A箱が続くなら選び方を、B箱が続くなら書類を直します。順番を逆にすると、直さなくてよいものを直し続けることになります。

この順番に変えてから、私の応募数は減り、落ちる数も減りました。転職活動の最初に求人を見ないほうがよかった理由は、転職、何から始めるか。求人を見るのは最後でよかったに書いています。

応募前に私が確認していたことです。

  • 必須条件のうち、自分にない項目は1つ以下か
  • 職務経歴書に「判断」の行が、少なくとも1つあるか
  • 「なぜこの会社か」が1行で書けるか
  • 年収レンジと勤務地が、自分の下限を割っていないか
  • 前回落ちた箱と、同じ理由で落ちそうな求人になっていないか

よくある質問

未経験の転職は何歳までですか

「何歳まで」と線を引いた公的な統計は、私の知る範囲ではありません。参考になるのは、上で示した年齢階級別の転職入職率で、30〜34歳でも男性10.3%・女性13.2%の水準があり、はっきり下がるのは35歳以降です(出所: 厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」)。ただし、これは未経験に限った数字ではありません。未経験で応募できるかどうかは年齢より求人票の必須条件で決まるので、上の「A箱を減らす」の読み方で1件ずつ見るほうが、私は確かだと思っています。

2回目の転職は不利になりますか

回数だけで不利になるかどうかを示す一次資料は、私は持っていません。私の面接の経験では、回数そのものより「なぜ動いたか」を判断として説明できるかを見られていると感じました。前の転職で何を選び、何を捨てたかが、状況→判断→行動→結果の形で書けるなら、2回目であること自体は書類の欄が1つ増えるだけです。

なんJやSNSで見る「27歳スキルなしは詰み」は本当ですか

匿名掲示板やSNSの「詰み」には、出所のある数字がついていません。公開されている統計では、25〜29歳は転職入職率がもっとも高い層の1つで、統計は「詰み」を支持していません。ただ、落ち続けている最中に読むと本当に見えるのは、私も分かります。そのときに効いたのは励ましではなく、落ちた理由を箱に分けて、年齢の箱が空だと自分の目で確かめることでした。

注意していただきたいこと

これは私1人の経験にもとづくものであり、うまくいくことをお約束するものではありません。効果や結果には個人差があります。統計の数字は「その年齢層で転職した人の割合」であって、個々の応募の結果を示すものではなく、業界・職種・企業の採用方針によって条件は変わります。

それでも、「遅い」と感じたときに年齢ではなく落ちた理由を見るという一点は、やっておいて損がなかったと思っています。二桁落ちるまでの経緯は二桁落ちてから、やっと1社に決まった話に書きました。

この記事で使った書類の型(状況→判断→行動→結果)と、面接の想定問答、落ちた理由の分類表は、noteの実務セット(9,800円)にまとめています。落ちた理由を箱に分けるところから始めたい方は、二桁落ちてから作った、転職の実務セット(note)をご覧ください。買い切りで、効果や結果には個人差があります。

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