落ちたとき、たいていの人は「自分の能力が足りなかった」と考えます。
私もそうでした。書類も含めれば二桁は落ちています。落ちるたびに、自分の数年間を否定された気がしていました。
ただ、活動を1ヶ月止めたあとに落ちた案件を並べ直してみると、能力以外の理由がほとんどでした。渦中にいると、それが全部「自分の否定」に見えていただけでした。
この記事では、私が落ちた案件を分類し直したときの5つの箱を書きます。慰めるためではありません。次に直す場所を1つに絞るためのものです。
なぜ分類するのか
落ち続けているとき、私は書類も面接も志望動機も、全部を同時に直そうとしていました。
結果、どれも中途半端になりました。しかも直しても変わらないものまで直そうとして、消耗していました。
分類の目的は1つです。直す場所を1つに特定すること。 そして直せないものは、それ以上考えないことです。
私は新卒でコンサルティング会社に入り、20代のうちに投資会社へ移りました。前の職場で毎日やっていたのは、案件について「何が分かっていて、何が分かっていないのか」を切り分ける作業で、落ちた理由を箱に分けるのはそれと同じ手つきです。それでも自分のことになると切り分けられず、二桁落ちるまで分類を始めませんでした。
5つの箱
A|そもそも合っていなかった
- 求める経験年数や職種が最初から違った
- 募集が終わっていた、または別の人でほぼ決まっていた(応募から不採用まで3日以内など、異様に早い)
- 年収レンジが最初から合っていなかった
- 勤務地や働き方の条件が折り合わなかった
直すのは書類でも面接でもなく「応募先の選び方」です。 ここに集中している人は、書類を何度直しても通りません。私はこれに気づくのが遅れました。
B|伝え方が悪かった
- 「やったこと」しか書いていない(経歴に判断が入っていない)
- 経歴が長すぎて読まれていない(A4で3枚以上)
- 応募先ごとに書き分けていない
- 職務要約の最初の3行で、何ができる人か伝わらない
- 抽象語ばかりで具体性がない
直すのは書類です。 通った書類と通らなかった書類を並べて見比べると、差はたいてい見つかります。私の場合は「判断が書いてあるかどうか」の一点でした。この話は別の記事に詳しく書いています。
C|面接で噛み合わなかった
- 「なぜうちなのか」に答えられなかった(志望動機を前職の話から始めてしまう)
- 特定の質問で毎回詰まる
- 話が長すぎた(1つの回答が2分を超える)
- 盛った経歴が深掘りで崩れた
- 前職の不満が出てしまった
直すのは志望動機です。 自分の動機ではなく、相手が何をしていて、そこに自分の何が使えるかに組み替える。私はここを直してから、面接の空気が変わりました。
「毎回同じ質問で詰まる」に当てはまる場合は、その1問だけを作り直せば十分です。全部やり直す必要はありません。
D|相性・タイミング
- 面接官との相性
- 他の候補者のほうが要件に近かった
- 組織の事情(採用凍結、人員計画の変更)
ここは直せません。 直せないものを直そうとすると消耗します。Dに分類した案件は、それ以上考えないでください。私はこれができるようになってから、だいぶ楽になりました。
E|経験が本当に足りなかった
- 必須スキルが本当になかった
- マネジメント経験など、今から作れない要件だった
短期では直せません。 応募先を変えるか、いま在職中に経験を積んでから再挑戦するかの二択です。
記録の取り方
落ちるたびに1行ずつ足していきます。項目は5つだけです。
- 日付
- 企業(覚えている範囲で)
- どの段階で落ちたか(書類/一次/二次/最終)
- 分類(A〜E)
- 気づいたこと(1行)
「段階」は忘れずに記録してください。 書類で落ちているのか面接で落ちているのかで、直す場所がまったく違います。
分類は1つに絞ってください。 複数選ぶと、また全部を直そうとしてしまいます。上から見て最初に当てはまった箱に入れる、でいいと思います。
5件溜まったら見る
| 集中している箱 | やること |
|---|---|
| A が多い | 応募先の選び方を変える。書類はいじらない |
| B が多い | 書類を直す。特に「判断」を書き足す |
| C が多い | 志望動機を組み直す。詰まる1問だけ作り直す |
| D が多い | 何もしない。数を打ち続ける |
| E が多い | 応募先の要件を下げるか、時期を後ろにずらす |
5件くらい溜まると、同じ箱にばかり入っていることに気づきます。そこがあなたの直す場所です。
私の場合はどうだったか
二桁落ちた記録を分類し直したとき、AとDで半分以上でした。
つまり半分は「合っていなかった」か「運」で、書類や面接をどれだけ直しても変わらなかったものです。
これは慰めではありません。残りの半分(BとC)は直せます。 そこに集中するために分類しています。
渦中にいるときは、10落ちたら10回否定された気がします。でも分類してみると、自分が直せるのはそのうち半分で、しかも直す場所は1つか2つに絞れました。
おわりに
これは私1人の経験であり、うまくいくことを保証するものではありません。効果や結果には個人差があります。業界や職種によって、落ちる理由の割合は変わると思います。
それでも、落ちた数は能力の点数ではないということだけは、記録を取って初めて自分で納得できました。
感覚で反省しても改善しません。記録は裏切りません。
私の転職の記録そのものはこちらの記事に書いています。
分類表を、そのまま使える形にしました
この記事で書いた「状況→判断→行動→結果」の型を、そのまま使えるテンプレートにしました。想定問答50問、年収交渉スクリプト、落ちた理由の分類表もつけています。
二桁落ちてから作った、転職の実務セット(9,800円・note)→
買い切りです。効果や結果には個人差があります。


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