逆質問がないとき。面接で使った3つの型

逆質問で聞くことがない、をなくす3つの型 スキルと学び直し

逆質問は、意欲を見せる場ではないと思っています。入社したあとに困らないために、こちらが確かめる場です。私はそう考えを変えてから、面接の最後が苦しくなくなりました。

「何か質問はありますか」で固まるのは、気の利いた質問をその場で探しているからだと思います。私もそうでした。相手に感心されそうな一言を組み立てようとして、結局「特にありません」と言っていました。

この記事では、私が使っていた3つの型を書きます。入社後の最初の3ヶ月、その仕事の失敗のしかた、評価と昇給の決まり方。この3つを持ち歩くようにしてから、聞くことがないという状態にはならなくなりました。実際に口に出した言い方も、そのまま載せます。

「特にありません」で失うのは、印象より判断材料

逆質問をしないと落ちる、という話をよく見ます。私はそこはあまり信じていません。私が落ちたときの理由は、もっと手前にあったと思っています。逆質問の出来だけで結果がひっくり返った感触は、正直ありませんでした。

それでも「特にありません」はもったいないと思っています。損なのは評価ではなく、こちらが手ぶらで帰ることのほうです。面接は、その会社の中の人に直接聞ける、ほぼ最後の機会です。入社を決めたあとに同じことを聞いても、もう選び直せません。

私は書類も含めて二桁落ちたあと、ようやく1社に決まりました。振り返って、逆質問がいちばん効いたのは合否ではなく入社したあとでした。最初の3ヶ月に何をするのかを面接で聞いていたので、初日に驚くことがほとんどなかった。それだけです。それだけですが、私にはそれが大きかったです。

聞くことが思いつかないときは、たいてい原因が2つのどちらかでした。その会社について調べきれていないか、自分が何を確かめたいのか決めていないか。前者は前日の30分で埋まります。後者は、質問集をいくら読んでも埋まりません。だから私は、質問を暗記するのをやめて、型を3つ持つことにしました。

型1:入社してからの最初の3ヶ月を聞く

いちばん使ったのがこれです。入社後の立ち上がりを聞くと、その会社が自分をどう使うつもりなのかが、かなりはっきり出ます。

私が使っていた言い方はこうです。

「入社してから最初の3ヶ月で、どこまでできていれば順調だと見てもらえますか」

「最初に任される仕事は、どんなものになりそうでしょうか」

「立ち上がりの時期、誰に相談する形になりますか」

3つ目は地味ですが、私は毎回聞いていました。教える人が決まっているのか、それとも手が空いた人に聞く文化なのか。ここは入社後の数ヶ月の過ごしやすさに直結します。

答えがすぐ返ってくる会社と、詰まる会社があります。詰まること自体が悪いとは思いません。ただ、「配属先によります」で終わったときは、私はもう一段だけ踏み込むようにしていました。「差し支えなければ、今いちばん人が足りていないのはどのあたりでしょうか」。ここで話が具体的になれば、自分がどこに入るのかが見えてきます。

型2:その仕事が、どういうときに失敗するかを聞く

2つ目は、失敗のしかたを聞く型です。求人票や会社説明に書いてあるのは、うまくいったときの話ばかりです。書いていない側を聞くと、仕事の実態が出ます。

言い方はこうしていました。

「このポジションで、入った方がつまずきやすいのはどのあたりですか」

「うまく立ち上がった方と、そうでなかった方の違いはどこにありましたか」

「一日の中で、いちばん時間を取られている作業は何でしょうか」

3つ目は、聞いた中でいちばん答えがばらけた質問でした。想像していた業務と、実際に時間を使っている作業がずれている会社はあります。ずれていること自体は普通です。問題は、そのずれを知らないまま入社することでした。

この型は、詰めすぎないほうがいいとも思っています。相手の会社の弱点を突くような言い方になると、場の空気が変わります。私は「差し支えなければ」「答えられる範囲で構いません」を前に置いて、聞けなかったら引く、と決めていました。

型3:評価と昇給が、どう決まるかを聞く

3つ目は待遇の話ですが、金額の話ではありません。決まり方の話です。ここは私がいちばん後悔した場所でもあるので、長めに書きます。

「評価は、どのくらいの周期で、どなたが決める形になりますか」

「昇給は評価とどう連動していますか。決まった幅があるのか、その都度なのか」

「今のポジションで入った方が、次に上がるとしたらどういう段階になりますか」

金額を最初に聞くのと、決まり方を聞くのは、まったく別の話です。決まり方には答えがあります。制度があるなら説明できますし、説明が出てこないなら、制度が固まっていないということが分かります。どちらでも情報になります。

私が年収について考えを変えたのは、入社後の昇給が制度に沿って動くものだと知ってからでした。この話は年収は、入社したあとでは上がらないに詳しく書いています。逆質問で決まり方を聞いておくと、あとでオファーの金額を見たときに、その額が動く余地のある額なのかどうかを自分で判断できます。

この型は、面接の早い段階では出しにくいと感じていました。私は二次以降、もしくは現場の責任者が出てきたときに聞くようにしていました。

この3つの型で私が確かめたかったのは、結局のところ、自分の関与がどこで終わるかでした。新卒で入ったコンサルティング会社では案件が終われば関与も終わり、その後どうなったかは見えないまま次に移る、という進み方を毎日していて、20代のうちに投資会社へ移ったのもそこを変えたかったからです。だから面接でも入社後に自分がどこまで見届けられるのかを聞いていましたが、それでも書類を含めれば二桁落ちていますし、この型を持っていたから決まったとは思っていません。

私が聞かないようにした2つのこと

逆に、聞かないと決めていたことが2つあります。

1つは、調べれば分かることです。設立年、事業の内容、公開されている数字。これを聞くと、調べていませんと言っているのと同じになります。私は前日に採用ページと会社のお知らせ欄をひととおり読んで、そこに書いてあったことは質問リストから消していました。逆に、書いてあることを踏まえて一段深く聞くのは効きます。「サイトで新しい取り組みを拝見しましたが、現場の体制はもう動いている状態でしょうか」のような形です。

もう1つは、待遇だけを最初に聞くことです。残業、休日、在宅。どれも大事ですし、聞くこと自体は悪くないと思っています。ただ、一次面接の最初の1問目に持ってくると、そこにしか関心がないように受け取られる可能性がある。私は、待遇は聞く順番を後ろにして、条件面は面接の終盤かオファーの段階でまとめて確認していました。

それから、答えがはい・いいえで終わる質問も減らしました。「風通しはいいですか」と聞くと、たいてい「いいと思います」で終わります。同じことを確かめたいなら、「意見が分かれたとき、最終的にはどなたが決める形が多いですか」のほうが、返ってくる中身が濃かったです。

一次・二次・最終で、聞く相手を変える

同じ質問を全部の面接でぶつけると、答えが薄くなります。相手が持っている情報が違うからです。私はざっくり、こう分けていました。

  • 一次(人事の方が多い):選考の進み方、入社までの流れ、部署の人数構成など、事実として確認できること
  • 二次(現場の方が出てくることが多い):最初の3ヶ月、失敗のしかた、一日の時間の使われ方
  • 最終(決裁する立場の方):この部署をこれからどうしたいか、評価と昇給の決まり方

現場の人に制度の細かい話を聞いても「人事に確認します」で止まりますし、人事の方に日々の作業の中身を聞いても、又聞きの答えになります。相手が答えやすいことを聞いたほうが、結果的に濃い話が返ってきました。

私は面接の案内メールに面接官の役職が書いてあるとき、それに合わせて質問を入れ替えていました。書いていないときは、冒頭の自己紹介で分かります。「本日は現場の視点で伺いたいのですが」と前置きすれば、外していても失礼にはなりませんでした。

逆質問は、前日に紙で3つ書き出しておく

準備は、そんなに重くありません。私がやっていたのは、面接の前日に3つ書き出すことだけです。型1から1つ、型2から1つ、型3から1つ。それをメモに書いて、面接の場に持っていく。オンラインなら画面の横に置いておく。

その場で3つ全部を聞けたことは、あまりありませんでした。面接の中で答えが出てしまう質問もあります。だから3つ用意して、生き残った1つか2つを聞く。この作り方が、私にはちょうどよかったです。

この考え方は、面接そのものの準備とも重なります。想定問答を100問そろえるより、詰まる質問を絞って形にしたほうが早い。面接で詰まる質問は、だいたい3つに絞れるにその話を書きました。聞かれる側も、聞く側も、私は3つずつしか持っていませんでした。

最後に一つだけ。逆質問で返ってきた答えは、その場でメモしておくことをすすめます。私は面接が終わったあと、駅で5分だけ座って書き残していました。複数社を受けていると、どこで何を聞いたかは混ざります。混ざった状態で入社を決めるのが、いちばん危ないと思っています。

注意していただきたいこと

これは私1人の経験にもとづくものであり、うまくいくことをお約束するものではありません。効果や結果には個人差があります。業界や職種、会社の規模によって、逆質問で何を聞けるか、どこまで答えてもらえるかは変わると思います。

特定の求人や会社をすすめる意図はありません。文中の質問文はあくまで言い回しの例で、そのまま使うことを前提にしたものではありません。ご自身の状況に合わせて、確かめたいことから決めていただければと思います。

逆質問も、想定問答も、前日に作らないで済む形にしておく

この記事で書いた3つの型は、想定問答50問の中に「面接で確かめる側の質問」としてまとめてあります。評価と昇給の決まり方をどう聞くかは年収交渉スクリプトに、聞いた答えをどう記録して比べるかは落ちた理由の分類表に対応します。

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買い切りです。効果や結果には個人差があります。

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